【MBAとは】
MBAとは英語のMaster of Business Administrationの略で、日本語では経営修士といいます。4年制の大学、いわゆる学部教育を卒業したあとに進学する大学院で習得するものです。またMBA教育を行う大学院をビジネススクールといいます。日本の文部科学省が管轄する大学院では、特に研究者養成ではなく実務家の教育を主眼とした専門職大学院という制度がつくられ、香川大学大学院地域マネジメント研究科は、専門職大学院としてMBA教育を行う大学として設置が認められたものです。
MBAは米国などでは企業の幹部候補生は取得しているのが常識とされるほど普及していますが、日本でのMBA教育はごく最近,2000年代になって広まってきています。従来、日本では企業内部での人材教育が充実していたことなど、日本でMBA教育が遅れた理由はいくつか考えられますが、長い不況を経験した日本経済において人材育成のあり方が大きく変容してきており、企業の枠を超えて通用する一般的な実践力、市場構造の急激な変化への適応能力など、MBA教育へ期待と必要性は高まっているといえます。
【概要】
学位名称 経営修士(専門職)
MBA(Master of Business Administration )
学生定員 入学定員 30名 収容定員 60名
授業時間 昼夜開講
平日(月曜日~金曜日)の夜間の授業時間帯
第1時限/18:20~19:50 第2時限/20:00~21:30
また土曜日にも授業を行うとともに、
夏季や冬季などの休業期間に
集中講座を実施し、
社会人に都合のよい時間割に配慮します。
さらに、自習サポートシステムを整備し、勉強の便宜を図ります。
標準修業年限 2年
修了要件 40単位以上の取得
日本の経済と社会を建て直すため、地域の役割が注目されており、国をあげて地方創生の取組みが行われています。また、各地にある国立大学は地域社会における中心的役割が求められる時代になっており、香川大学も大学全体として地域貢献を進めています。香川大学大学院地域マネジメント研究科は、中国四国地方で唯一のMBAが取得できる経営系専門職大学院として発足し、国立大学としては、一橋大学、神戸大学、九州大学に次いで全国で4番目に、2004年に開校したビジネススクールです。大学基準協会による経営系専門職大学院の認証を受けており、要求される研究教育水準を満たしているという評価結果をいただいています。地域活性化に貢献する教育研究に焦点をあてた初めてのビジネススクールであり、そのことが他に類を見ない特徴となっています。
今や、日本全体が地方を元気にする取組みを重視し、大学が地域を重視する土壌が整って来ていますが、本研究科の創設当時は、「国際化の時代に、なぜ地域なのか」「地方都市にそんなニーズがあるのか」と問われ、こうした地域に焦点をあてた試みを理解していただくことは容易ではありませんでした。しかし、心ある方々の支援を得て開校することができ、今年で14年目を迎えています。地域マネジメント研究科には、早くから地域活性化のための教育研究に取り組み、切り開いてきたパイオニアとしての自負があり、理解していただけた方々とともに立ち上げの困難を耐え抜いた強さがあります。そして、学生と教員が共に培ってきた経験の蓄積は本研究科の大きな財産となっています。今、本研究科の試みは多くの方に共鳴していただき、350名を超える修了生を輩出し、それぞれの現場でご活躍いただいております。この後の10年、地域活性化への取組みをさらに大きく実らせ、発展させなくてはなりません。地域マネジメント研究科は、10年余りの期間に取り組んで来た経験とネットワークを最大限に活かして、さらに地域に貢献して参ります。
学生の多くは昼間に仕事をしながら熱心に学ぶ社会人です。最近は女性の割合が増えており、多様な視点で力を発揮しております。本研究科は、地域を元気にするという共通のミッションの下、民間企業だけでなく、自治体やNPOの方々も一緒に学ぶ場となっており、民間と公共をクロスした学習とネットワーク形成の貴重な場、組織の垣根を越えて本気で新規事業や地域を語り、深く交流できる「第二の青春」とも言える充実した生活を送ることができる場となっています。
2年間のプログラムを修了すると、世界的に通用し、ビジネス界で重視される経営修士(専門職)、MBA(Master of Business Administration)の学位が授与されます。香川大学大学院地域マネジメント研究科で学び、地域のリーダーとして活躍していってください。
平成29年4月
香川大学大学院
地域マネジメント研究科長 原 真志
■本研究科の教育理念とアドミッション・ポリシー(学生受入方針)
わが国全体の活力を上げるために、各地域がグローバルな視野を持ちながら、地域の資源を活用して発展していくことが求められています。また、地方分権の一層の進展が期待される中、官民が連携し地域を支え、地域が自立していくことが求められてきています。このような社会的要請を踏まえ、本研究科は、地域活性化に貢献する教育研究を通して、高い倫理観とグローバルな視野のもと、マネジメントや地域政策に関する能力を養うことで、高い志を持って地域を支え、かつマネジメントすることのできるリーダーを養成することを教育理念とします。したがって、本研究科では以下のような地域のリーダーを目指す人の入学を求めます。
①企業の創造的変革を先導し、グローバルな視野を持ちながら地域に貢献する「ビジネス・リーダー」
②行政部門に新たな戦略と行動力をもたらす「パブリック・プロフェッショナル」
③地域の人々を巻き込み、地域の個性を生かした地域振興を図る「地域プロデューサー」
■ディプロマ・ポリシー(学位授与方針)
本研究科では、上記の教育理念に基づき、地域活性化に貢献する上で必要な基礎及び専門知識を理論と実践のバランスを図りながら体系的に修得し、地域活性化に貢献できるプロジェクトや調査を企画・実行・発表する「総合力」を身につけ、国内外におけるマネジメントや地域政策の現場で活躍できる幅広い能力を備えた人材を育成します。本研究科を修了し、本学が送り出す経営修士(専門職)は、高い倫理観とグローバルな視野とともに、以下の能力を身につけている必要があります。
①社会一般の問題を定量的・数理的に分析し解決する能力
②地域を客観的に把握し当該地域が抱える具体的問題を見つけ出す能力
③企業マネジメントと公共マネジメントで必要とされる基礎的知識及びその獲得能力
④個別分野及び個別地域における様々な課題に身につけた知識を投影する際に必要となる応用的能力
⑤地域活性化に貢献できるプロジェクトや調査を自ら企画・実行・発表するための実践的な課題解決能力(総合力)
■カリキュラム・ポリシー(教育課程の編成・実施方針)
本研究科では、上記の5つの能力に対応して、「分析基礎科目」、「地域基礎科目」、「基礎科目」、「応用科目」、「プロジェクト科目」から構成される教育課程を編成・実施します。修了要件はこれらの科目40単位以上の修得およびプロジェクト研究の審査に合格することです。なお、入学時から修了時まで、学生一人ひとりの研究・教育上の相談相手となる教員を複数割り当て、支援を行うことで、学生の多様な問題意識や目的に対応した履修計画を適切にカスタマイズできる体制を構築しています。
■取得できる学位
経営修士(専門職) MBA(Master of Business Administration)